

映画「94歳のゲイ」〜予告を見ての感想
これは見てみたい。タイの映画サイトで紹介されていたので、映画の存在を知った。タイは同性婚が認められている、ゲイライトの面では先進国なのである。国同士で競争する問題でもないが・・・ 予告に出てくる「薔薇族」、本屋にありましたなあ。何か、そこだけ、人が寄りつかない、禁忌ゾーンになっていた。視線をそこに向けるのも憚られるような・・・少し時代が進むと、タブー感は薄れたが、芸人がギャグで使う類の、揶揄、からかいの対象となった。 美輪明宏が、おすぎとピーコに怒っていたが、受容の過程として、あの二人のメディアへの露出は必要だったのではないか?からかいの対象として、まず世の中に受け入れられる・・・というか。そして、当人たちは、何を言われても、蛙のツラに・・・で、図々しく同性愛者としての自分を押し出していく。 おすぎとピーコの、ピーコが亡くなった時、自分はこういうことを書いている。(映画のこともよく一緒にしゃべっていたので、ピーコも映画評論家かと思っていたが、 ピーコはファッション評論家、 映画評論家の肩書きがあったのは、おすぎの方だった。) 「おスギとピーコ」の


名優ロバート・デュバル死す。享年95。
ザ・ペーパー(1994) ロバート・デュバル逝く。95歳。一番印象に残るのは、ゴッドファーザーのトム・へーゲン役だが、テレビドラマシリーズ「将軍アイク」で演じたアイゼンハワー将軍も印象に残っている。それから、 「ザ・ペーパー」 (マイケル・キートン主演)という社会派コメディの、タブロイド紙の編集主幹役が好きだ。 癌の恐怖と戦いながら、それを少しも表に出さずに、編集者としての日々の仕事を楽しげにこなしていく初老の男を、ロバート・デュバルが軽妙に演じていて、 「ああ、この人自身も人生の黄昏にいるのだなあ」と思ったものだ。 しかし、調べてみるとこの映画、公開が1994年、32年前の映画である。つまり、ロバート・デュバルは、それから32年も生きたのだ。 大往生、というか、先進医療時代の社会の長寿化恐るべき。 デュバルのことを言っているわけではないが、 ハリウッドの名優でも、長生きしすぎると破産する時代なのだ。 あ、それから、「地獄の黙示録」の、ワグナーの大音響と共に登場するトンデモ空挺部隊の司令官、あれもロバート・デュバルだったか。 とにもかくにも合掌。


【再掲】私の好きな日本映画 その七〜長谷川和彦が死んだ!
長谷川和彦が亡くなった。 「青春の殺人者」。 これは、若い頃見て衝撃を受けた傑作だった。その後、「太陽を盗んだ男」。他に撮ってるのかな、この人。自分には、麻雀プロ、鳴き麻雀、阿佐田哲也の友人というイメージが強い。 下は、かなり前に書いたもの。合掌。 「青春の殺人者」は市原悦子の映画。この人はイタコですよイタコ。殺された夫の無念をイタコとなって狂ったように言い募る、そのど迫力。「やりたいだけ」の水谷豊は、気持ちはわかるけどバカだなあ。フロイトの理論とか、こじ付ければ何かあるのかも知れないが、この映画は、煎じ詰めれば「やりたいだけの息子に、営々と築きあげたものを理由もなく壊される夫婦のドラマ」なのだ。殺人にまでエスカレートする事はまれでも、こういうことはよくある話しだから、ストレートに我々の胸を突いたわけで、映画に説得力を持たせたのは、息子が狂うのも無理もないと思わせた原田美枝子の若い身体の魅力だろう。 「単騎 千里を走る」 格好をつけていない素の高倉健の泣き顔を始めて見た。「遥かなる山の呼び声」のラストの涙なども、泣けることは泣けるが、健さんがどこ


東陽一監督の訃報、あの時代の青春映画「サード」の監督に合掌。
東陽一監督が亡くなった。91歳だったそう。 産経ニュースより 【訃報】映画監督の東陽一さんが老衰のため死去した。91歳。日本アート・シアター・ギルド(ATG)の代表的作品「サード」では少年院を舞台に10代の鬱屈した内面を表現。桃井かおりさん主演の「もう頰づえはつかない」、黒木瞳さん主演の「化身」などの話題作で注目を集めた。 以下、「サード」「遠来」について以前書いた映画感想文。永島敏行の演技について、ほぼ同じことを書いている。(『遠雷』の監督は根岸吉太郎) サード(1978年) タネアカシあり サード、ナガシマなのに、全然明るくない、少年院を舞台にした青春映画。「遠雷」と同じように助演女優のヌードの素晴らしさ(森下愛子)と、永島敏行の棒読み演技が記憶に残る映画である。 要するに、殆どの普通の日本人、特に、1 7、8の未成年男子などは、自分の感情を表すことが下手な日常生活おける「大根役者」であり、それが、この頃の永島の大根役者ぶりと平仄があった わけですね。そういう意味で私は、「遠雷」と大岡昇平原作の「事件」、それから、この「サード」の永島敏行の演


【再掲】その昔、映画「地獄の黙示録」に激怒していた件について。(映画感想文?)
※ベトナム戦争集結50周年記念日の前、2025年4月25日に投稿。 ベトナム戦争終結50周年が近づいてる。以前は、圧倒的に北ベトナム贔屓だったが、今では、「 ロシアがウクライナでやっていることは、北ベトナムが南ベトナムでやったことと外形的には同じではないか?」 とまで考えるようになってしまった。自分の中での「ベトナム戦争神話」の崩壊である。(遅いか?) もちろん、北ベトナムには対仏戦以来の独立の大義があったわけで、ベトナム戦争は、ロシアが今やっているような明白な侵略戦争ではない。 だが、南ベトナムの立場を韓国に置き換えた場合、南ベトナムの側に独立の大義がなかったとも言えないと思う のだ。(北ベトナムが北朝鮮よりずっとうまくやっていることは、疑いの余地はないが)要は、以前自分にもあった「社会主義の体制的優位性への幻想」が、北ベトナム支援の世論を形成した大きな要因ではなかったかと思う。 自分はかなり遅れてきた世代だけれども、その昔、ハリウッド映画「地獄の黙示録」や「ディアハンター」を見て、 「解放戦線を貶め、デモナイズする政治的な意図を持った


【再掲】映画感想文(2025年1月〜4月)
2024年12月24日 「貧乏を憎み誰でもまじめに働きさえすれば 幸福になれる世の中を願うことがアカだというのなら わたしは生まれたときから アカもアカ、目がさめるような真紅です」 山田五十鈴の言葉。そういうことなら、ほとんどの人がアカではないか。いやあ、すごい人だったのですなあ。もうお亡くなりになったのかな。 ではでは https://www.facebook.com/photo/?fbid=1130631832400069&set=a.175637397899522 2025年1月5日 https://www.facebook.com/photo/?fbid=1256738752589872&set=pcb.1256738929256521 ノート 早稲田松竹で小津映画のデジタル修復版が連続上映されているようだ。素晴らしい!写真を見る限り画像はとっても鮮明。音はどうなんだろう。あのざーっというホワイトノイズは、なんとなく古い映画のイメージとくっついて悪くないのだが、やはり音も鮮明な方がいいのだろうな。早稲田松竹、懐かしい。どこにあったのかも忘


【再掲】公開から40年、映画「キリングフィールド」で主役を演じたカンボジア人医師
https://www.facebook.com/photo/?fbid=122166412376272248&set=a.122097866612272248 ノート キリング・フィールドの主人公を演じたカンボジア人は、お医者さんをしていた人で、役者としてはズブの素人だった。この人自身は制作側にいて、演者になるつもりはなかったようだ。あまりにも記憶が生々しく精神のバランスを保つ自信がなかったからだろう。結局、他に相応しい人がいなくて、主役を演じることになったが、監督はこう言って、彼に役者の経験がないことを意に介さなかったという。 「彼は日常生活で演じていたんだよ。演技ができなければポルポトの政権で生き残れなかっただろう。」 監督の言葉通り、この人は、キリングフィールドで一世一代の名演技を見せた。このエピソードは、ある映画評論家の 「映画の演技は役者の個性のドキュメントである」 という言葉を思い出させる。この人の奥さんは、出産時の多量の出血で、お子さんと共に亡くなったが、体調が悪化しても、産婦人科の医師である夫に最後まで連絡する事はなかった。夫に


【再掲】映画配信サービスで映画が終わるとすぐ次の映画の広告が入る件について。
※「Look Back」のタネアカシあり 自分は、最近の映画の細々(こまごま)と全スタッフの名前をエンドロールに載せるエンディングが好きではなく、昔の日本映画の、頭に主要キャスト、スタッフを紹介して、 エンディングは「終」でドンと終わるやり方が好きなのだ。黒澤明の「どん底」のエンディングなど最高にクー ルだった。 しかし、時にはラストの余韻をしばらく感じていたい映画もある。「この人たち、俺に何の関係があるの」というスタッフの名前を延々と見る気はしないが、 座って音楽をしばらく聴いていたい映画もあるのである。「Look Back」はまさしくそういう映画 だった。 非業の死に倒れた同僚の遺志をついで、静かに、 しかし決然と仕事机に座って、また描き始める藤野の姿は、ある意味、あの映画で最も重要なシーンだとも言える のである。それをホンの数秒で、次の映画の宣伝に入る無神経さ!制作スタッフの自己満足やギルドの規定で、惰性的に流すエンドロールとはわけが違うのだ。これをやった人(というか多分AIだろうが)の首を絞めたくなった。 このエンドロール途中で切るやり方










