東陽一監督の訃報、あの時代の青春映画「サード」の監督に合掌。
- somsak7777
- 1月28日
- 読了時間: 3分
東陽一監督が亡くなった。91歳だったそう。
【訃報】映画監督の東陽一さんが老衰のため死去した。91歳。日本アート・シアター・ギルド(ATG)の代表的作品「サード」では少年院を舞台に10代の鬱屈した内面を表現。桃井かおりさん主演の「もう頰づえはつかない」、黒木瞳さん主演の「化身」などの話題作で注目を集めた。
以下、「サード」「遠来」について以前書いた映画感想文。永島敏行の演技について、ほぼ同じことを書いている。(『遠雷』の監督は根岸吉太郎)
サード(1978年) タネアカシあり
サード、ナガシマなのに、全然明るくない、少年院を舞台にした青春映画。「遠雷」と同じように助演女優のヌードの素晴らしさ(森下愛子)と、永島敏行の棒読み演技が記憶に残る映画である。
要するに、殆どの普通の日本人、特に、17、8の未成年男子などは、自分の感情を表すことが下手な日常生活おける「大根役者」であり、それが、この頃の永島の大根役者ぶりと平仄があったわけですね。そういう意味で私は、「遠雷」と大岡昇平原作の「事件」、それから、この「サード」の永島敏行の演技が好きである。ま、ありていに言えば、自分を見ているような気持ちになったわけですな。
同級生の女の子(森下)に売春させて(美人局だったか)いた永島が、客となったヤクザものに逆に脅されて、かっとなって殺してしまう、そのヤクザものを峰岸徹が演じていた。殺した理由の一つは、森下が峰岸に惹かれていることを感じたためで、だからムシャクシャしてやってしまったわけだが、峰岸というのは、いかにも高校生くらいの女の子に惚れられそうなタイプで、うまい配役だと思いました。
少年院のリアルな描写を見たのも初めてだったし、うまく説明できないが大変に好きな映画。採点 9/10
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遠雷(1981年)タネアカシあり

劇場で見たのか、ビデオで見たのかも忘れた。印象に残っているのは、もちろん、お見合いの席からラブホテルに直行した永島敏行と石田えりの、バスタブで繰り広げられる濡場だが(ヌレバとは古風な言葉だがセックスシーンというほどでもない、風呂場だし・・・笑)、永島敏行の棒読み演技も新鮮だった。
この映画を見て、「そういえば周りの友達で、日活青春映画みたいに表情豊かにしゃべったり、感情をこめて話したりしているやつはいないな」と思ったのですな。これは目からうろこだった。要は、映画やテレビ、演劇のお約束の演技より、大根役者、永島敏行のセリフ棒読みの方が、普通の人のふるまいに似ていてリアルだったのである。
最後に、結婚式の二次会で、永島敏行が「ようこそここへ、クッククックク」と桜田淳子の「私の青い鳥」を歌うシーンは、「わざとらしい、奇をてらいやがって」と内心反発したが(笑)、このラストに近いシーンまで、営々と棒読み演技を積み重ねてきた永島敏行だから許せたのである。
ではでは












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