今日の一句〜熱帯季題「貿易風」「スコール」
- somsak7777
- 3月10日
- 読了時間: 3分
更新日:3月12日

今日の一句、季語は「貿易風」「スコール」
▪️パラオの海のたりのたりの貿易風 万斛
添削 パラオの海をのたりのたりと貿易風 万斛
タイの自分の住んでるあたりは季節風の影響が強くて貿易風は吹かない。だから想像で作った。与謝蕪村の有名な句のパクリ。とにかく捻りだすことが重要なのだ。
虚子の歳時記に掲載された句は以下、
国旗ふく貿易風は日もすがら ましろ
貿易風は南北緯度30度内に年中吹いている恒常風・・・とWIkiにはあり、タイはその緯度圏内に入っているが、私の住むイサン地区では季節風の影響の方が強く、貿易風は吹かない。ただ、乾季になると、大陸から北東季節風が吹くので、貿易風と風向きは同じとなる。
最初、上の句を読んだ時、完全戦後生まれの自分は、国連本部前にずらりと並ぶ万国旗を思い浮かべたが、戦前という時代背景を考えて、台湾かな、と思い直した。それならば国旗とは日の丸のことである。
字余りになるからかもしれないが、「日の丸」と言わずに「国旗」としたことに、この句の奥行きを感じた。前の東京オリンピックの年に生まれた自分が、この句を抵抗なく受け入れたのもその奥行きのためだろう。(国連前の万国旗としてだが)しかし、台湾はタイと同じく、貿易風よりも季節風の影響を受ける国のようなのだ。
ChatGPTに、年中、東からの風が吹く典型的な貿易風の特徴を持つ国を聞いてみると、パラオの名前が上がった。パラオは戦前、日本の委任統治下にあった島である。(だから、「国旗ふく」の句がパラオを詠んでいたら、その場合も国旗は日の丸である)そこから南洋の穏やかな海を想起して、与謝蕪村の高名な句から「のたりのたり」をパクり、上の句をでっち上げた。例によって初句が字余りである。
▪️クーラーをケチり頼みのスコール来 では太
添削 カラカラの喉にビールを落とすスコール来 では太
電気代が高いので日中はクーラーを我慢してスコールを待つ。夕方スコール、ザーッ、→爽快!・・・という単純な句である。喉の渇きをギリギリまで我慢しておいて、ビールをグーッと飲む、あの一杯目の爽快感と似ている(笑)
虚子歳時記にある句は、
簷下にをどる独木舟(カヌー)やスコール来 圭草
簷下(えんか)は軒下(のきした)と読ませるのだろう。川べりにある民家の様を歌っている。河床から杭を打って川の上に家を建てているのである。だから軒下が舟の置き場となり、スコールが来ると川面が激しく揺れ、つれて舟が「踊る」ように揺れるのである。東南アジアの水上家屋を見たことがある人なら、すぐ情景が浮かぶうまい句だと思う。
それにひきかえ自分の句は俳句なのか川柳なのか・・・「スコール来」(スコールく)だけ使わせてもらった。
ではでは
追記 添削してみた。どうせ下手な川柳風なら、ここまでやった方がマシかと?
カラカラの喉にビールを落とすスコール来 では太
山田洋次の映画で、高倉健が出所後にビールを飲むシーンが思い浮かんだので、「出所してビール飲む気分スコール来」としようと思ったが、流石に分かりにくいだろうと思って、この形にした。日記的な時系列の説明にすぎない前の句よりは、まだしも、マシなのではないか?「確かにあれは、我慢した後、ビールを飲む感じだな」と同意してくれる向きも、少しはあると思うのである。
「星の王子様」の作家が、「砂漠では日没が神となる」と書いていた(と思う)が、「熱帯ではスコールが神になる」のである。そこから「熱帯のスコールは渇して呑むビールである」という名言ができた(笑)これを完全に川柳にするなら、
スコールは冷えたビールの一杯目 では太
熱帯川柳(笑)
<了>














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