今日の一句〜熱帯季題「ドリアン」
- somsak7777
- 3月5日
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更新日:3月6日

2026年3月5日(木)
今日の季題は「ドリアン」
ドリアンの一房がある家路かな 万斛
ドリアンと言うと、駅前の屋台で売っているイメージがある。ドリアンは電車に持ち込めないから、通勤帰りの人は最寄駅で降りてから、駅前の屋台やショッイングセンターで買う。丸ごと買うと重いし値段が張るので、一房、二房ほどを買って、ピカピカ光る白い油紙に包んてもらって家路につく。
娘がドリアン好きなせいか「ドリアンは女性が買うもの」というイメージがある。だから、買っているのは仕事帰りのOLかなにか。仕事で疲れきった帰り道、ドリアンの一房でも買い物袋にあれば、多少は足取りも軽くなる・・・と、そういう感じの句。
つまり、自分の中では、安月給で働く女性オフィス労働者の質実な生活、その彼女たちのささやかな楽しみを描くことが頭にあるのだ。伝わらないだろうが・・・(笑)
あるいは、「あ、そういえば、冷蔵庫にドリアンが一切れ残っていたな、帰ったら食べてやろう」と思いながら家路を急いでいるのならば、
ドリアンの一切れが待つ家路かな 万斛
となる。どちらかと言えば、自分は、二つ目の句の方が好きだ。冷蔵庫にまだ一切れ残っていたことを突然思い出す・・・というところがドラマチックである。伝わってないだろが。
虚子の分類では、熱帯季題は、歳時記の夏の部に一括して納められている。台湾の俳句クラブの人が「南洋にも季節はある」と反論して、当時(戦前のことである)、小さな論争になったようだが、確かに、タイにも季節はある。夏季、雨季、乾季、寒季、この辺りは気象庁が毎年それぞれの季節入りを宣言する。先月の2月22日には夏季入りが宣言された。
もし、「ドリアン」をタイの季節で分類するならば、雨季の季語になるだろうか。バンコク周辺のドリアンの産地を基準に考えると、雨季入りする5月から6月が出荷の最盛期となるのである。もっとも、最近では、輸出用のオフシーズンドリアンが各地で盛んに栽培されていて、日本でいう「旬」の感覚もなくなりつつあるようだ。
<了>














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