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ADO日誌(2024年)②

  • somsak7777
  • 9月8日
  • 読了時間: 8分

2024年10月10日





ADOが劇場版の「ドクターX」で新曲を出すという。ADOのYoutubeサイトでさわりを聞いたが、やっぱ「阿修羅ちゃん」の方がいいな。映画とドラマについては全然知らないし興味なし。ブラックジャックみたいな感じなのかな?まあ、あの名作を超えるのは無理だろうから、見ないだろう。



2024年10月19日



ノート ADO という人は、非常に生真面目に論理的に話そうとする人で、こういう人は、作詞に向かないのではないか。ちあきなおみ、のように、他の人が作った歌を解釈して歌う方がいいように思う。


英語字幕で歌詞を理解している外国のYouTuber は Lost in Translation を勝手に想像して、内容を想像で膨らませてくれるから、歌詞の方もまずまず評判はいいようだ。ダイとかキルという言葉が気軽に出てくるのに面食らってはいたけれども。


しかし、そういうことも、全てどうでも良くなる程、0255のスクリームが圧倒的なのである。ここを聞くためだけにでも、この歌を何度も聴き続けることができる。



2024年10月25日



ノート 初音ミクは、名曲「千本桜」の原曲を歌ったボーカロイドという印象しかないが、なんか、どっかで聞いたことがある声たな、と思った。と考えていて思い出したのがユーミンである(笑)


荒井由美は、ライブで聴くと、ハラハラするくらい歌がイマイチだから、スタジオでバキバキに加工したバージョンの方がいい。そういうところも似ている原因かも知れないが、なんといってもあの鼻から出す声と、感情のこもらない機械のような歌い方である。映画で出てきたコンピューターの音声みたいな感じの声と滑舌と抑揚。

そういえば、「あの無感情なラクした歌い方が日本の歌謡曲をつまらなくした」と怒っていた先輩がいたが、荒井由美はやはり時代を先取りしていたのだ。


そういう、荒井由美/初音ミク系のコンピューター声と、その対極にあるADOの、感情が爆発するような生な歌声が、なんとなくマッチするというのも不思議だ。荒井由美とファイファイセットが一緒に歌っているようなものか(笑)


ところで、重大ニュース。来年、ADOが再び世界ツアーをやると発表した。32都市、50万人の観客動員を見込むツアーは日本人アーチストとしては最高の規模らしい。(と、昨日の誕生日ライプでADOが自分で言っていた)のどに気をつけて頑張って欲しい。



2024年10月29日



ノート ADOの新曲のライブバージョン。子供の頃からの憧れだったボーカロイド、初音ミクと、国立競技場の大舞台で共演している。ADOが嗚咽を堪えながら歌っているところが何箇所かある。観客の女の子も泣いているが、同じような少女時代を送った子ならこれは泣くだろう。傍ら、それを見てもらい泣きして、「この公演は、ADOにとって世界ツアーより意味があるのだろう」と喝破する、米国人髭面ユーチューバーピアニストがいる。



時代を象徴する光景のように思え、今年、還暦の自分がなんか感動した。今、そばで寝ているディズニー好きの孫娘のことなども考えた。そんなこと彼女の人生になんの意味があるのか(彼女の母親ならそう言うだろう)と言われそうだが、むしろ、そんなことにしか人生の意味はないのではないかと自分は思うのである。


歌い手の感情が涙に至るまで高まってしまうと、普通、その曲は失敗に終わるものだが、ADOは、ギリギリのところで踏みとどまって、その息遣いを最も効果的な表現に変えている。海外のYoutuberがADOを評価する時に、Vulnerability という言葉をよく使うのだが、まさに、ADOのその、壊れやすさ脆さ、と強靭さが共存する不思議な魅力が伝わってくる。初めて聞いて感動しファンになった Unravel のライブバージョンが典型的にそうだった。天性のパフォーマーというしかない。


やっぱりADOは天才!・・・と思うのだが、そういうところがあるから、このシングルで同時リリースされた ADO 作詞、作曲の「初夏」を聞いて、不安になるファンもいるわけである。こういう人は上辺の明るさに騙されてはいけない。まあ、天性の仕事好きでもあるようだから、大丈夫だとは思うのだが。




2024年11月12日


ノート すごい。コンサートよりも、こういう数曲のTVライブのような時に、ADOの本当の歌のうまさがわかる。コンサートはやはり体力的にきつい時もあるようだ。最近、少し、コンサートのチケットの売れ行きが落ちているようだが、日本人はこの人を見捨ててはダメだろう。大谷翔平(満票MVP3度目)、井上尚弥と並ぶ、日本が誇る逸材なのだから。そして彼らはいずれも、「平民」の出なのである。ワンオクのタカもすごいが、この人は「平民」の出ではないな。


※動画は削除されたよう。



2024年12月




ノート 「ギラギラ」の歌詞は、極くストレートに、容姿にコンプレックスを持った女の子のストーリーだと思う。メタファーなどではないし、もしそういう意図で書かれたのなら、月並みで全然、面白くない。ルッキズムの偽善なんか一顧だにしないでストレートに書いてるから刺さるのだ。容姿、外見というの、そこにコンプレックス持った人、特に女の子にとっては、茶化して済む話ではない。ADOもそういう思春期の地獄を味わった一人ではないか・・・と、自分は思っている。このアメリカ人ユーチューバー(無名のプロシンガーのよう)は、この歌の主題に、翻訳テロップを通して!、ストレートに反応して、ロレンツ・ハートが作詞した「ファニーバレンタイン」を想起している。ハートは160センチに満たない短躯の持ち主で、自分の外見に対するコンプレックスに生涯苦しみ抜いた人だ。「ファニーバレンタイン」は、そのハートが「無様で人に愛されようがない」と自ら思い込んだ自分を仮託した歌なのだというのである。やはりハートが作詞した「ブルームーン」に、同種の諦念、愛される事を諦めた人の幻想世界を感じた自分は、「ギラギラ」から、ハートの苦悩を連想したこの人の、クラシックな音楽知識とストレートな感受力に、なんだか感動してしまった。



2024年12月23日



◇ADOがアメリカのメジャーバンドとコラボ。


Imagine Dragon というバンドらしいが、自分は知らなかった。Take Me To The Beach は、歌いやすい、耳にすぐ入ってくる曲で、こういうリラックスして惰性で聴ける歌をいつも作る人らしく、「だからつまらない」という批判もあり、ADOとは正反対の傾向のバンドと言えそうだ。


1発で好きになるタイプの曲だから、自分も好きになったが、ADOのパートに入ったところでちょっとテンションが落ちる。オリジナルバンドのボーカルの歌声を、惰性でそのまま聞いていたいような感覚になるのだ。例によってADOは急激に盛り上げていくのだが、Imagine Dragonのファンには、そこに不満を持つ人もいるのではないか?ADOを知らないと、そこで曲を聴くのをやめる人もいるかもしれない。


この問題は、ADOのパートから曲を始めるように構成を変えれば、容易に解決されるように思うが、向こうの方がメジャーだし(YouTubeの登録者数3000万人を超えている)、ADOがFeat、客演するという立場だから、そうはいかないだろう。それに、ADOから始めるとすれば、英語で歌う必要がある。


しかし、このコラボはけっこう注目を浴びているな。自分が勝手に妄想している、ADO vs ワンオクの海外ブレークレースでは、最近、世界ツアーを終えたばかりのワンオクがリードしたように思ったが、これでADOが再び抜き返すのではないか?ワンオクのタカは、すでに知る人ぞ知る世界有数のロックボーカリストなのだが、少し前までは、アニメオタクを中心にユーチューバーの間では、ADOの人気が高かったのだ。


ぬきつ抜かれつのレースだが、ここ数ヶ月、ニューヨークに滞在して英語を猛勉強しているというADOが、JPOP界の大谷翔平になる日も近いかもしれない。


ではでは



2024年12月29日



今年一番好きなADOの歌といえば、やっぱり、この「初夏」かな。終わり近くの「圧倒的シャウト」もすごいが、こういうただただネガティブな感情であっても、形が見えずに混乱しているよりは、形になって、それを掴めたと思える方が、気が楽になるのだ。別に、歌が何かを解決してくれるわけではないのだが、ずいぶんマシな気分になるのである。外国からコメントした人が上手いこと言っている。


@Saphtundra

2 months ago

she said it's not a song that could save someone but it definitely is. Knowing that such feelings of negativity exist in more than just one's self and providing an outlet for that, it absolutely saves people Ado


その通りだと思う。別の人はこんなコメントを書いていた。やはり、外国の人。


@Akshay_PJO

2 months ago (edited)

Even though I don't speak Japanese, the first time I listened without subtitles, just to experience the music and visuals. Even without knowing the lyrics, I felt Ado's raw emotion in her voice. I got the vibe that it's either about feeling alone or having low self esteem, which just shows that Ado's voice and music in general transcends all language and cultural barriers. And after google translate helping me with reading the comments, it's kinda crazy to think that she said this song can't save anyone. I don't know if she'll ever see this, but this song is going to save many, many people. Stay strong, anyone who's reading this who needs some encouragement


これはADOの歌の力をよく表していると思う。(が、この人はYouTubeの翻訳字幕の出し方を知らなかったらしい)要するに、これは、我々が、かつて(今でも?)洋楽を受け入れた時の、その在り方と、ほぼ同じなのですな。歌の vibe を感じて感動して、後から、歌詞を調べる。これがなかなか大変だったのだな、昔は。今は、翻訳テロップが付く場合が多いし、調べようと思えば、3分で翻訳が見つかる。ADOが海外でも受け入れられている理由の一つは、そこにあるのではないか?もちろん、第一は、圧倒的な歌の力だが。


ではでは


<了>


ADO日誌(2023年)

 

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