長距離ミサイルの不安とフンセンの裸の王様化
- somsak7777
- 7月28日
- 読了時間: 3分
更新日:8月14日
2025年7月27日(日)
カンボジアの越境攻撃4日目

イサーン4県の避難者の数。上から、ブリラム。シサケート、スリン、ウボンラーチャタニー。総数79,249人。自分が今いるのが、ブリラム県で、3800人が県庁所在地の街に避難している。Tリーグのブリラムユナイテッドの本拠地であるチャーンアリーナが避難場所になっている。
昨日は、カンボジアが、射程130キロの長距離ロケットを使用するのではないかと、村の話題になっていた。一応、村も、郡役所のある街(プラコンチャイ郡)も射程に入るので、戦争が数インチ村に近づいた感じではある。しかし、緊張感は全くなく、村の中年アル中団が、いつものように、戦争を肴に朝から酒を飲んでいる。
一方で、郡役所のある街では、長距離ロケットの発射準備の情報(軍が正式に注意喚起した)を受けて、病院から患者を移し始めたという。その後の報道で、タイ軍は、長距離ロケットのうち1基を空爆により破壊したと発表。(のちに、ネットの未確認情報と判明)あと5基あるそうだから、タイ側は停戦が成立する前に全て破壊しておきたいのではないか?こんなものをランダムに射ってこられたらたまったものではない。クメールルージュの印象が強烈であるためか、クメール人は、そんなこともしかねなある種野蛮なパッションがあると、タイ人は感じているようだ。

カンボジアの越境攻撃が始まって四日目時点、民間人の死者が14人、兵士の死亡が8人となった。以前、一般市民の死者が16人と書いた記憶があるが、間違いでした。訂正。
結構、奥さんから聞いた話をそのまま書いたりしているので、こうなる。ま、自分が、新聞記事みたいなことを投稿しても無意味なのだから、それでいいのだが、奥さんは昨日も、「タイがプレアビヒア寺院を奪還した」などと言っていた。それは、さすがにない。それをやると、国際社会を敵に回すのだ。イスラエルの二の舞になる。
2025年7月28日(月)
カンボジアの政治宣伝、だんだん、北朝鮮のそれに似てきた。現首相のフン・マネットと親子で写っている写真など、指導者一族の聖家族化の狙いが露骨である。軍の女性スポークスマンは、例のチマチョゴリ姿の名物アナウンサー(笑)
違うのは、カンボジアの政治宣伝には、崇拝の刷り込み一辺倒ではなく、指導者の疲労を前面に出す人間味がまだあること。これは、曲がりなりにも選挙がある効用だろう。有権者の同情を買おうとしているのである。
しかし、これ、フンセンの疲労、老いが如実に出過ぎていて、かえって国民を不安にさせるのではないか。事態のエスカレートに呆然としている印象にもなるのである。あえて禁句を使えば、ボケ老人っぽい。
ちなみに、写真は、フンセンの公式サイトから。なんと、フォロワー1,479万人!外国人がたくさん見ているとも思えないから、ほぼ、カンボジア人が全員フォローしているのではないか?
フンセンは裸の王様になりつつある?
マレーシアでの停戦交渉のニュースが流れたせいか、朝ニュース(ソラユットの「今朝の話題」)でのカンボジアの呼称が、「カメーン」から「カンボジア」に戻った。クメールではなく、タイ語の「カメーン」という言葉は、一種の蔑称なのだ。少なくとも、カンボジア人はそう感じていると思う。日本語の「朝鮮人」「支那人」ほど強烈ではなく、辞書にも普通に載っている言葉だが。かの有名アンカーは、意識して「カメーン」を蔑称として使っていたと思う。
タイとカンボジアの関係は、日本と朝鮮半島との関係にちょっと似ている。歴史のある時点ではカンボジアが先進文明であったこと、その関係が近現代において逆転し大きく引き離されたこと。現在、国力の差が縮まり急追しつつあること・・・などなど。穿ちすぎ?カンボジアの方は「急迫」ではないか。しかし、国としての自信を取り戻しつつあることは事実だろう。
<了>



















コメント