今年も「メコンの火の玉」は打ち上がり、人々は熱狂する・・・?、ん、だろうな(ため息)
- somsak7777
- 9月15日
- 読了時間: 2分
上は、昨年のメコンの火の玉行事に関するニュース。Amarin TVから。ペートンターン前首相が出席して大々的に、行事の開催を告げていた。火の玉現象を「タイのソフトパワー」として海外に売り出すのだそうだ。
「メコンの火の玉」とは、毎年、雨安居明けの日に、メコン川から火の玉が打ち上がる「怪奇現象」のことだが、自然を相手にしながら、毎年同じ日に行事化されていることが既におかしい。この、自然現象ならぬ「超自然現象」が、ある種の勘違いをきっかけとして、地方観光の目玉とされたことは、以前の投稿で説明しておいた。
※「タイ的な、あまりにタイ的なメコンの火の玉の真相」
外国から来た余所者としては、何事も深く突っ込まず、表層にパクチーをふりかけて楽しむタイ人気質を、珍しげに眺めているだけでよいのだが、火の玉のカラクリを暴いて左遷されたテレビ関係者や、この問題を追求し続けて、こっぴどく誹謗中傷を受けている反トンデモ系ユーチューバーは、首相の出席を見て「浮石沈木」(石が浮き木が沈む)の思いだろう。ましてや、「ソフトパワー」なのである。
今年の雨安居明けは10月7日。先ごろ就任した新首相も、まず間違いなく、「火の玉行事」の開催式に出席して祝辞を述べることになる。火の玉行事を主催するイサン地方は、タイの人口のおよそ3分の1を締める大票田であり、「イサンを制するものは政権を制す」というのがタイ政治の常識だから、行事への出席は、半年以内に行われる解散総選挙の事前キャンペーンでもあるのである。
ましてや、首相が代表を務めるのはイサンを支持基盤とする政党である。地方の貴重な収入源である村おこし行事を、科学者やユーチューバーの青臭い潔癖感に同調して否定することはあり得ない。この辺りが、「メコンに火の玉を吐き出す龍神」が、正体を暴かれて何十年たっても、しぶとく生き残り続ける理由なんだと思う。
<了>
参考
20数年前に放送されたITBの懸賞番組。メコンの火の玉の真相を暴露している。
ではでは









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