タイのラップ歌手 Illslick の「飛ぶのが怖い」とマリファナ讃歌「スイートジェーン」(解禁前に投稿したものを加筆して再投稿)
- somsak7777
- 8月31日
- 読了時間: 3分
更新日:9月2日
※元投稿は4年前、2021年6月17日に投稿。
2021年6月
タイのラップ歌手 Illslick (イルスリック)の「飛ぶのが怖い」
この人は、Sweet Jane という、日本の「メリージェーン」よりもっと露骨なマリファナ礼讃歌を歌っている人で、どっちかと言うと、その歌の方がラップぽい。が、掲載は控えます。最近、未成年者と関係を持って訴えられたり、何かと事が多い人である。
非常によくできたミュージックビデオなので、見ればストーリは理解できると思うが、自家製飛行機で事故に遭い飛ぶのが怖くなった男が、恋人の励ましで新しい飛行機を完成させるが・・・。後は見てください、軽いショックを受けますから。
今気づきましたが、このミュージックビデオ、おそらく、宮崎駿の「風立ちぬ」に影響を受けてますね。物語の骨格も、全体に漂うレトロ感も、話の結末もそうだ。
タイのラップが心地良いのは、大枠のリズム、語りの調子の中で、言葉自体の持つ声調(タイ語は5つ声調がある)が揺れ続けるからではないか。本場のラップよりニュアンスが複雑になるのである。モーラムというタイ演歌の語りの部分にも影響を受けているのではないか・・・と勝手に思ってますが、どうだろう?
そういえば、タイでは医療用のマリファナが解禁されている。医療用だけかと思っていたら、街場のレストランでも、マリファナの葉っぱを使った料理を出してもよくなったらしい。既に許可をとったところもあると聞く。カンボジアなどでは、風邪の時、気管支を開くために、スープにマリファナの葉を入れて飲んでいたから、「万病に効くスープ」とでもして売り出すのだろうか。
今、YouTubeサイトを見ると、なんとマリファナ礼賛歌「スイートジェーン」は1000万回以上再生されている。嗜好目的での吸引はまだ合法ではないが、イルスリックの長年の一人キャンペーンが実りつつあるのかもしれない。
2024年7月
※追記
昨年(2013年)、実質上、公共の場以外での、嗜好用のマリファナの使用も容認されるようになった。Illslick の長年の「一人キャンペーン」は実を結んだことになる。ということで、ここで、彼の「スィートジェーン」を引用ストリーミングしても、大方の顰蹙はかわないだろう。
しかし、この曲を聴くと、「飛ぶのが怖い」は、ひょっとしたら隠喩なのかなと思えてくる。曲全体のニューロティックな雰囲気がそう思わせるのである。
2025年8月
追追記 マリファナ推進派の「タイの誇り党」が閣外に去ったことで、タイ政府は、マリファナの再非合法化に舵をきり、雨後の筍のように大増殖したマリファナ店の関係者が激怒して首相府に抗議に押しかけた。これが数ヶ月前のこと。ところが、一昨日、ペートンターン首相が憲法裁判所の判決により失職し、「タイの誇り党」党首のアヌティン・チャーンウィラクーンが新首相候補として急浮上している。もし、アヌティン氏が首相になれば、マリファナ再非合法化の可能性は遠のくのではないか?関係業者は、固唾を飲んで、政局の行方を見守っていることだろう。
長らくマリファナ解禁の一人キャンペーナー(?)だったIllstickも同じ気持ちかな。・・・多分。








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