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連作唱歌「子供の情景」~⑪「働く子供」

  • Plaadipbkk
  • 2017年9月26日
  • 読了時間: 2分

11. 働く子供

石炭の匂う駅舎の人込みで  吐く息白し働く子供

この、煤ぼけたような暗い絵を見ると、どうしても、共産主義少年団、旧ソビエトみたいな印象を持っちゃうのですな。おそらくフランスの駅前の情景なんだろうけど。駅じゃないのかもしれんが、なんかそういう風に見える。

ひと昔前、モスクワのレストランに入ると、石炭ストーブと、お風呂に入っていない女の人(おそらくニシンの燻製かなんかの匂いなんだろうが)の体臭が、混じりあったような匂い漂ってくる。これは、空港に降り立った瞬間からそう。大気が冷たければ、冷たいほど強く匂ってくる。 この絵を見ると、なんか、同じような匂いが鼻をつくのですな。

ま、そういう風な、わけのわからん連想を子供の歌にこじつけた結果、「石炭の匂いのする駅舎で働く共産主義少年団の男の子」というイメージになったわけです。この群衆画に、実のところ子供は2人しか登場しないが、そのうちの一人、中学にあがる前後くらいの男の子が新聞配達しているように・・・見える。そこで一点突破したのですな(笑) でも、共産主義少年団は(ピオネール)一種のエリートだから、ああいう労働はしないか。あくまでイメージということで・・・。

歌が調子はずれの3部合唱になっているが、これはFのキーを中心に3度上下に移調したものをミックスして作りました。「芝生でごはん」の解題で禁じ手とした完全長三度で合唱させたわけです。でも、聞いてみると、これはこれで雰囲気ではないかと・・・

この曲は、改作を考えていて、まず、「働く子供、東南アジア編」として2番の歌詞を作り、こちらの方は「芝生」で試みた、「きれいに聞こえるやりかた」で合唱させる。どうふうに変わるか一番と2番で比較してみたいのですな、後学のためにも。

ちなみに、2番のコンセプトはこれ、

物売りの子を3秒で追い払う  いやな気もせず 慣れにしければ

世間話的解題 その十一

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