連作唱歌「子供の情景」~⑨「貞子さん」
- Plaadipbkk
- 2017年9月25日
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9.貞子さん
幽霊が映っているとおどしても 怖がらぬ年になっちまったな
「貞子さん」の写真は、オルセー美術館の時計台の裏にある印象派の部屋で撮影。もともと、シューマンの子供の情景に印象派の絵をつけてみよう・・・などど考えたのは、この美術館訪問がきっかけでした。ま、見学そのものは、よく言われる「人の頭を見に行ったようなもの・・・」だったけど。
じっくり見る時間もスペースもなかったので、大急ぎで見て、気に入ったものを携帯で撮影し、あとで調べるために名前のプレートを記録した。ブユイヤール、ポール・シニャック、カリエール、ルースなどはここで初めて知った。特に、ブユイヤールの絵は気に入って、Youtubeの自分のアイコンにしている。
面倒なので、ひとくくりに「印象派」と言ってますが、ここで選んだ画家は、厳密には、そうでない人の方が多い。上に挙げた人たちなどは、ポスト印象派の部屋にゴッホやセザンヌなどと一緒に展示されてた・・・と思う。
この絵は、一目見て「リングの貞子」なので、すかさぜ斜め位置の不安定な構図で撮影。ところが、名前のプレートを撮りわすれたので、誰の絵かわからない。帰ってきて数週間、思い出しては調べてみて、やっとわかりましたね。Felix Vallotton 木版画で有名な人らしく(Wiki)、画家としてはボナールなんかと同じ派に属していたらしい。
Vallotton の絵は、印象派ど真ん中な人たちの温かな感じのする色彩と違って、なんか、絵のなかの空気がピンと張りつめているのですな。硬質な、寒そうな感じ。そこが、私は、けっこう気に入っていて、「物語の世界へ」の母親が子供に本を読んであげている絵も、Vallotton である。 この人の絵が、なんで、ルノワール、モネ、マネといった印象派の代表選手たちと一緒に展示されていたのか、いまだにわからない。ルノワールの「猫を抱く少女」の絵の近くに飾られていたと思うが、やっぱり貞子の呪いか・・・。
「貞子の呪い」のせいで、数週間作者不詳だったこの絵だが、よく見ると、エクトプラズムのような煙が写真に映っている。さらによく見ると、後ろ姿の少女の右後頭部に、人面相のような横顔が・・・?この点を検証した音楽ビデオは以下。
5,6年前なら娘にこういうものを見せると、「キャー見せないで」とか、「絶対に私の携帯に転送するな」とか、グッドな反応が返ってきたのだが、いまは大人になっちゃって全然だめね。そいうい感慨が冒頭あげた短歌を作らせることになった。
前奏に学校のチャイムを鳴らして、貞子さん=花子さん の雰囲気を盛り上げている。歌にもちゃんとエコーをかけてブラッシュアップした。 ここで一首
オルセーでばったり会いし貞子さん 便所の幽霊に再会はたす
世間話的解題 その九
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