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唱歌「朝飯ブルース」

  • Plaadipbkk
  • 2017年9月6日
  • 読了時間: 2分

「死んだ奴らはほっといて、おれはこれから朝飯だ」という文句は、てっきり茨城のり子の詩の一節だと思っていたが、調べてみると中原中也の随筆に出てくる言葉らしい。中原自身のことばではなく、中国戦線かどこかから届いた兵士の手紙から引用している。その兵士は、戦友の死をみとって、飯盒で朝飯を炊こうという時にに、心の中でこうつぶやいたのですな。歌を作る前は、そういう深刻なセリフとは知らなかったから、ごく気軽に作らせていただいた。

「ギリシャの船乗り」は、うろ覚えだが、ホメーロスの叙事詩にそういう逸話があったと思う。難破して命からがら生き残った船員たちが、食べ物にありつき、ワインもたらふく飲んでから、ふと助からなかった仲間のことをおも出し、わーわー、泣くのですな。文芸や映画のリアリズムを語る時、よく例にひかれる話。

曲はブルースの音階で作ったが、ブルース進行ではない。小節数からして違う。でも、中之島ブルースとか、慌惚ブルースとか、一連の演歌ブルースがあるのだから、これでもブルースを僭称していいではないか、いいではないか、えーじゃないか、えーじゃないか、えーじゃないか!

2番しか作ってないが、これらは実は1番と最終番である。その日、感じたことや、憤ったことなどを元に歌詞を新たに作り、間を足していこうと思ったのだが、何にも浮かばないのだな、これが。

困ったもんだ!

では

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