ツィゴイネルワイゼン(1980年)somsak77772019年10月9日読了時間: 2分ツィゴイネルワイゼン(1980年)これは学生の頃、銀座の並木座で見た。確か「書を捨てよ町に出よう」と2本立てだったと思う。だから2つの映画の記憶がゴッチャになっているかも。(賽の河原のシーンは「書を捨てよ・・」の方だったか)記憶といっても、「ツィゴイネルワイゼン」の方は、大谷直子が泣きながら蒟蒻をちぎるシーンと、原田芳雄が坂にある妙なトンネルを登ってくる情景しか覚えていないのだが。どちらも夢に何度も出てきそうな風景ですな。鈴木清順の映像美学とか殆ど興味がないし理解もできないが、これは良い映画だったと思う。あまりよく覚えていないが、その映画の題名を聞くと、映画を見た時の感触が胸の中にもやーっと蘇ってくる映画がありますな。皮膚をしばらく強く押していると手を離した後も、白い斑紋が淡く残っている、ああいう感じが漠然と胸にくる。この「ツィゴイネルワイゼン」は私にとってそういう映画の一つです。もう一つは黒木和雄の「明日 Tomorrow」。記憶で書きますが、原作は内田百間の「サラサーテの盤」だったと思う。晩酌しながらツィゴイネルワイゼンのレコードを聞いていると、人の声が微かに入っているのに気づいて異様な気分になる・・・みたいな随筆だったか。映画にも似たようなシーンは出てきたと思うが、色んなイメージを詰め込んで大幅に膨らましてある。「蒟蒻をちぎりながら泣く女性」などは夏目漱石の短編からとってきているのではないか。間違ってたらすいません。ではでは
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